戯曲
インポッシブル・ギャグ(2025)
迷惑と紆余曲折と謝罪と七転八倒と停滞と死と喧嘩と凪と笑いと涙とがすべて含まれる、問題作。
2024年秋、森下スタジオにて戯曲『インポッシブル・ギャグ』をみんなで読んでみるワークショップ開催。100名近くの方々が参加してくれる。2025年秋、ついに完成。京都芸術センターにてリーディング公演を行う(予定)
魔法使いの弟子たちの美しくて馬鹿げたシナリオ(2025)
豊岡演劇祭2025ディレクターズプログラム、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク演出、静思堂シアターにて上演。新しい終わりの魔法。知らないあいだに魔法はかけられる。
ダンスダンスレボリューションズ(2023)
京都芸術センターフリースペースにて、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクと共同主催公演。
児玉北斗と斉藤綾子のふたりのダンサーと、ふたりの演出家と、劇作家とが稽古から一同に会したところから戯曲が書き始められ、踊られ、話され、上演される。またとない、凄まじく、風通しのよい作品。
再生数(2022)
KYOTOEXPERIMENT、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク演出。
謀略と暴力と監視の網の目をかいくぐりありうべく外部を求めるドラマonドラマ。
2022年10月1,2日、ロームシアター京都ノースホールにて上演。
2025年5月、よたが中野水性にて上演。
ミライハ(2021)
イタリアの芸術家集団「未来派」をモチーフにした群像劇。
モノローグを2,3人で分け持ち、声と体でシーンを作っていく。
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク演出、出演は高校生10名、穂の国とよはし芸術劇場PLATにて上演。
光の中のアリス(2020)
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』、『鏡の国のアリス』
をモチーフにした現代不条理会話劇。全篇クライマックス。
ヒカリ 気に入った現実を回せばいいってこと?
バニー 同時に回してスクラッチするんだ…
2020年12月、ロームシアター京都にて小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク演出により上演。
「早稲田文学」2021年春号に掲載。
2024年11月、シアターコクーンにて小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク演出により堂々の再演。
君の庭(2020)
天皇制をテーマに据え、皇族の娘が外を希求する脱出劇。宮廷内のベッドから始まる。
娘 単一の起源をもつ必然の王国では終わりは目に見えている。
だからわたしは始まりを求めた。始まりさえすればそこには自ずと意味が生まれてくる。
2020年9月〜10月、劇団地点によりロームシアター京都、穂の国とよはし芸術劇場プラット、
KAAT神奈川県芸術劇場にて上演。
「群像」2020年10月号掲載。
ささやかなさ(2019)
高校生らによる、みずみずしく、すがすがしい、対話劇。
ミチコ わたし、クララは立たないほうがいいと思うのよ。
2019年、高松MOTIFにて、スペースノットブランク演出により上演。
2020年、リライトし、三鷹SCOOLで上演を予定していたがコロナ禍の影響により中止。
「悲劇喜劇」2020年9月号掲載。
リ・リライトを経て2021年6月に三鷹SCOOL、7月に金沢21世紀美術館にて再演。
メモリアル(2019)
意図せずして交差点を占拠し、声を発する無名の人物らによる群像劇。
2019年12月、文学座アトリエにて今井朋彦演出により上演。 「悲劇喜劇」2019年11月号掲載。
山山(2018)
東日本大震災後の日本を背景とし、チェーホフの主題でもある「労働」と「愛」を山に見立てる。かつては美しかった山と、汚れた土に覆われた山とが並ぶ山山のはざまに生きる家族と労働者たちの生活を描く。ハーマン・メルヴィル『バートルビー』の決まり文句” I would prefer not to” を活用。
2018年、地点と神奈川芸術劇場(KAAT)の共同制作作品として上演。
第63回岸田國士戯曲賞(白水社主催)受賞。
カオラマ(2017〜2019)
京都芸術センター主催「演劇計画Ⅱ」から委嘱を受け、執筆。「上演前提としない」戯曲として、初稿、二稿、最終稿と書き継ぐ。声が文字として記録される密閉空間で、丸太にされた女二人と保護者である神が切実な会話を交わす。
「丸太は転がりはじめました 徐々に明るくなります」
電子書籍にて販売中。
おじさんと海に行く話(2018)
荒木優光、演出。2018年12月、京都芸術センターにてサウンドドラマとして上演。
「ここも海だ。世界の騒音だ。」
正面に気をつけろ(2018)
ブレヒト作『ファッツァー』をモチーフに、背景を第二次大戦後から現代に至るまでの日本に移し、執筆。2018年2月より、地点のアトリエ兼稽古場のアンダースローレパートリー作品として上演。音楽は空間現代。
単行本『山山』に収録。
忘れる日本人(2017)
三部構成。一部では椅子と机だけが置かれた密室にいる主人と奴隷と秘書そこに闖入する使者、二部では公園に閉じ込められた人々と自動販売機、三部では坂の途中の家に住まう家族らが登場、対話する。
使者 彼たちにもう針を与えないでほしい。
2017年、地点と神奈川芸術劇場(KAAT)の共同制作作品として上演。
戯曲はアンダースロー発行「地下室」に収録。
みちゆき(2015)
第15回AAF戯曲賞(愛知県芸術劇場主催)受賞。
「共同体の話です」
小説
いえいえ(2022)
短編。ミチコとイヌと家族。おままごとに興じていると……
「早稲田文学増刊号 家族」収録。
イヌに捧ぐ(2020)
短編。「こういうとき、イヌの嗅覚が冴え渡る。連絡がくる。」
「ことばと」(書肆侃侃房)vol.2 収録。
ほんとうのこといって
中編。「いずれページはめくられないだろう」
「群像」2020年4月号掲載。
またのために
短編小説。ハーゲンダッツからの悪夢。
悲劇喜劇2018年1月号掲載。
エッセイほか